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平成風俗

バイオリニストの斎藤ネコさんとのコラボによるアルバム。
映画「さくらん」のサウンドトラック制作から発展して生まれた歌謡アルバムで、
林檎ちゃんの歌声を軸に、総勢70名によるオーケストラをはじめ、
さまざまな楽器の音を用いた多彩なサウンドアプローチがとられています。
映画「さくらん」は林檎ちゃんが初めて音楽監督を担当した作品です。
実際は「さくらん」のサウンドトラックは発売されてないので、
このアルバムがその代わりみたいなものなのですが。
あくまで「さくらん」をイメージして作られた作品であるがサウンドトラックではない、
本人曰く「サウンドトラックの発展形」としています。

新曲ばかりではなく、既存曲もあります。
それは、蜷川監督の意向を受け入れつつ、新曲に限定せず、自分が一番合うと思う曲を提供することにしたから。
既存曲も「さくらん」仕様にアレンジされてはいます。

共同制作をした斎藤ネコさんは、以前からランダムに選んだ自身の楽曲を、
ライブのオーケストラ用にアレンジした譜面を書き下ろしていてもらっていて、
林檎ちゃんにはおなじみの方だったのです。
既存曲がオーケストラアレンジによって華麗に変身していて、一聴の価値あり!


ギャンブル
ソロ時代に発表された楽曲で、音源としては「絶頂集」に収録されています。
8センチCDなので、今では貴重は音源ですが。
また当時はライブ音源の抜粋だったので、改めてスタジオで収録された音源では初収録です。
壮大なオーケストラアレンジになっていて、いきなり圧倒されてしまいました。
映画「さくらん」では挿入曲としても使用されており、予告編映像にも使用されました。

映画ではきよ葉が花魁となり、道中を練り歩くところで流れます。
その音源は既存に発売されたライブバージョンに近い音源。
花魁にも個性があって、菅野美穂さん演じる先々代の花魁・粧ひは王道な感じでしたが、
土屋アンナさんは独特なロックな感じ。
その様子がこの曲にもピッタリでした!
着物も虎柄でオシャレだと思いました。


アルバム「加爾基 精液 栗ノ花」では日本語の歌詞で収録されていましたが、今回は英語の歌詞。
もともとシングルバージョンは英語だったんですよね。
きよ葉が流産して泣きじゃくるところから静かに流れ、
切なさと無情さが同居した見事な雰囲気を作り上げています。
ゆったりしたジャズ調のアレンジのなせるわざ。

錯乱
先行シングルのカップリング曲として、デジタル配信されました。
映画の挿入歌として流れています。
ちょうど起承転結の「転」になる部分で流れます。
きよ葉が間夫に裏切られて涙を流す。
「どこへ行こうと同じこと。わかっただけもうけもんさ!」という、
きよ葉の決意ともとれる名言が放たれるのもこの場面。
きよ葉だけでなく、木村佳乃さん演じる花魁の高尾も涙を流す。
そこから高尾が殺害される事件へ繋がります。
ある種、女性の感情がピークに高まったシーンは、まさに「錯乱」。
そもそも「さくらん」というタイトルは、「錯乱」と「花魁」の造語のつもりでつけられたそうです。

ハツコイ娼女
アルバム初収録の純粋な新曲です。
新曲ですが、劇中で使用されてない楽曲。
音楽的には古典楽器と打ち込みが融合した現代的な楽曲です。
恐らくサビは一音ずつ録音して繋いでいると思うのですが、
不思議は響きがして、神秘的な雰囲気に仕上がっています。

パパイヤマンゴー
ローズマリー・クルーニーのカバーで、原題は「Mangos」。
遊郭の前に男たちが群がっ、ているバックに流れるのですが、
曲の持つ華やかな雰囲気が絶妙にマッチしているのです。
和製キャバレーといった感じ。
男たちがみんなきよ葉に熱をあげていて、とてもコミカルなシーンで、
よく見ると、意外なあの人が出演してるんだ!と見つけるのが面白いシーンですよ。

意識
シングル「茎(STEM)」のカップリング曲。
何度も耳を澄まして探してみましたが、
実はこの曲も劇中では使われていないようです。

浴室
アルバム「勝訴ストリップ」に収録された原曲と、
シングル「りんごのうた」のカップリング曲「la salle de bain」とリミックスしたバージョン。
歌詞は2番のBメロまで日本語で、2番のサビから英語になっています。

映画では全く別のアレンジですが、吉原の中で桜が咲くという、
信じられないような幻想的なシーンでちらっと流れます。
これは花魁となったきよ葉改め日暮にとって、とても重要なシーン。
桜が咲いたら吉原を出ると約束していたからね。
2番のところだけ歌入りで流れるので「la salle de bain」の部分が使われたということになります。

迷彩
シングル「茎(STEM)」のカップリング曲。
映画の冒頭からタイトルバックまでの間で流れます。
林檎ちゃんの歌声にこもる情念が映画の世界観にピッタリで、ゾクッとしました。
あえて作品用に書き下ろされた新曲ではないのですが、
だからこそ、まさにこの映画には林檎ちゃんが必要だったんだな、と思います。

ポルターガイスト
アルバム「加爾基 精液 栗ノ花」に収録。
今回は全編ストリングスに生まれ変わって、夢心地のワルツのようです。

映画の中ではピアノアレンジのものが流れるのですが、
きよ葉と、成宮寛貴さん演じる惣次郎が出逢うところで流れます。
運命を変える、重要なシーンで、数奇な運命を物語っているような気がします。

カリソメ乙女
この曲の方が映画「さくらん」の主題歌。
イントロのバイオリンの音色の迫力には圧巻で、土屋アンナさん演じるきよ葉の、
これからたどる運命を語っているかのようです。
実際に映画で使われるのは、きよ葉のいわゆる水揚げシーン。
すごく色っぽい場面なのですが、蜷川監督の赤を基調にした独特の色彩感覚が綺麗で、
林檎ちゃんの音楽の波長がすごく合うと思います。

映画で使われているバージョンは、アルバムに先行してデジタル配信されたシングルの、
カップリングとして収録されたインストの方です。
他にもこの曲はいくつかバージョンがありますが、このアルバムに収録されているのは、
「TAMEIKESANNOH ver.」と呼ばれるもので、英語詞のバージョンになります。

ちなみに、一部のフレーズをピアノアレンジしたものが、
水揚げシーンの相手をした隠居の最期のシーンにも流れます。

花魁
こちらも音源としては初収録の新曲。
すっかり花魁となったきよ葉の姿を描きつつ流れます。
いかにいい女かっていうダイジェスト的な場面に流れる曲。
きよ葉の喜びというのは、たとえ商売が上手く行っても彼女のホントの喜びではない。
そんなメッセージを漂わせるために、彼女を称賛している側の男性の視点の歌詞になっているし、
あえて軽やかなものになっています。

もともと気の強いきよ葉が花魁になってますますパワーアップ!
平気で客をつっぱねます。
まさになるべくしてなった花魁という感じ。
女の世界となると、どうしても嫉妬深くなりがちですが、
きよ葉はそういうのはなく、あくまで自分のスタイルを貫く。
時代を問わず、カッコイイ女性像は変わらないですね。

夢のあと
東京事変のセルフカバーで、アルバム「教育」に収録されていました。
オーケストラアレンジになって、ますます迫力増大!!

映画では、きよ葉が吉原の中の唯一の桜を見上げる時に流れます。
冒頭のピアノの部分が流れるのですが、その可憐な音色が桜の舞い散る姿にピッタリ。
とても儚いこのシーン、すごく好きです。
桜を見上げるシーンは二度あるので、桜といえばこの曲。
物語の中でも「桜」は重要な意味を持っています。

この世の限り 
アレンジャー兼指揮者として斎藤ネコさん、デュエットの相手として実兄の椎名純平さんとの共同名義、
「椎名林檎×斎藤ネコ+椎名純平」として発表された楽曲です。
「さくらん」ではエンディングテーマとして使用されていて、
「男女がちゃんと共存しているもの」、家族愛に近い感情を書いたそうです。
なので、デュエットの相手としてお兄さんが選ばれました。
実際の兄妹なので、相変わらず絶妙なハーモニー!
まるでミュージカルのような曲です。

それこそ林檎ちゃんの音楽家としての新たな一面が味わえる1枚。
映画の世界観と一緒にぜひ味わっていただきたいです。



平成風俗

平成風俗

  • アーティスト: 椎名林檎,浮雲,SID WAYNE,カリソメオーケストラ,ナダタルオーケストラ,マタタビオーケストラ,コノヨノオーケストラ,コマエノオーケストラ,ノラネコオーケストラ,アノヨノオーケストラ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/02/21
  • メディア: CD


1.ギャンブル
2.茎
3.錯乱
4.ハツコイ娼女
5.パパイヤマンゴー
6.意識
7.浴室
8.迷彩
9.ポルターガイスト
10.カリソメ乙女
11.花魁
12.夢のあと
13.この世の限り https://youtu.be/TS8LArZr3Yw
タグ:椎名林檎
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