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ポルノグラフィティ

バンド名がアルバムタイトルになった、いわゆるセルフタイトルのアルバムです。
シングル曲が1曲しかなく、アルバムの収録曲数自体も少な目なのですが、
これは晴一さん曰く、45分という凝縮された収録時間にこだわったそうです。
私見ですが、いろんな曲があり、テーマ性のある曲も多いので、
あまり短いという感じはしないですけどね。

リンク
唯一のシングル曲であり、このアルバムのリードシングル。
昭仁さんがデビュー後から現在までに至る「自分たちのやりたいことは何か」を、
晴一さんと話し合いながら制作した曲で、「探求」や「つながり」がテーマ。

空蝉
シングルやアルバムに入れることを考えず、自由に制作した曲だそうで、
その結果なのか、テンポチェンジが激しい曲になりました。
「空蝉」というタイトルから、こんなに激しい始まり方をすつのは予想外だったんですけど。
スローテンポになった時はイメージ通りで、変化が楽しめます。

ウォーカー
着々と歩み続けるような、ミディアムテンポの曲。
晴一さんらしい、生活感に密着した歌詞が面白いです。
確かに、賞味期限の切れる夜の0時に何が起こるのかといったら、
その瞬間に急にダメになってしまうわけじゃない。
そうやって、結構賞味期限過ぎても食べたり飲んだりしちゃう。
結局いつまでがセーフで、いつからがアウトになるかなんて、個人次第。

ベアーズ
野球を題材にした曲で、「ベアーズ」とは架空の野球チームの名称です。
二人とも生粋のカープファンですからね。
野球の試合場面がリアルに浮かんでくるような歌詞で、青春だな~って思います。

農夫と赤いスカーフ
「ベアーズ」の住む街の様子を歌った曲。
広大な土地と日差しが似合う、のどかな街のようですね。
都会とは対照的な風景。
この街には後にロックバンドがやってきます。

鉄槌
詞は、晴一さんが山崎豊子の「白い巨塔」「二つの祖国」を読んでいた時に書いたそうで、
2時間もののサスペンスドラマを見ているような、重々しいワードが並んでいます。
曲自体もかなり重厚感があって、ズシッズシッと響きます。
まるで鉄槌で打たれるかのように。

Light and Shadow
私も今までずーっとさなぎのままで、羽化したことない人生だと思う。
さよならしたいな。
最近になって、眠った未来を見つめ直していて、
ちょっとずつですが、また磨き始めています。
すぐに羽ばたけなくても、続けることが大事なんだと思う。

My 80's
今作唯一の打ち込みの曲で、昭仁さんのイメージの80年代風アレンジのナンバーです。
歌詞にも80年代の様子が描かれていて、同世代には共感できるんだろうな。
あいにく私は80年代生まれなのでリアルに体験していないのですが、
私が生まれた頃はこんな時代だったんだなぁ。

ロックバンドがやってきた
「ベアーズ」の住む街に「ロックバンドがやってくる」という、
街にとってはちょっとした事件なんですが、面白おかしく歌ってます。
都会からロックバンドがやってくるなんて言ったら、町中はそれはもう大騒ぎ。
町長も祝辞をとちっちゃうよ。
めったにないイベントに、みんなが熱狂する姿を想像すると、つい微笑ましくなります。

Please say yes, yes, yes
すごく必死さが伝わってくるのですが、
ここまでくると本当にYESと言ってもらえたらいいなって、
密かに応援したくなります。

そらいろ
昭仁さんが「アルバムの最期に入れられる曲」を想定して作った曲は、
故郷を歌った曲となっています。
二人がこんなにビッグになるとは、因島の皆様もさぞかし嬉しいことでしょう。
ポルノのお二人も、ちゃんと故郷のことを忘れずに大事にしているところが素敵です。





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僕はまだ何も知らない。

名前の漢字表記が「智晶」になって初のアルバム。
この頃は今のような衣裳ではなく、まだナチュラルでした。
アニメ作品「ぼくらの」に使われた楽曲が多く収録されています。

Vermillion
「ぼくらの」後期エンディングテーマです。
何故シングルカットされなかったのかというくらい、壮大な名曲だと思うのです。
生きるということへの情熱を感じられる。
生きたくても生きられない人もいる。
今年、復活する希望を持ちながらも亡くなってしまった、
祖父のことを思い出しました。
今ある生命をおざなりにしてはいけない。

ロストイノセント
「ぼくらの」総集編の挿入歌でした。
優しく包み込んでくれるような柔らかい歌声と、
透き通るような旋律で、心が洗われます。

アンインストール
アニメ「ぼくらの」のオープニングテーマであり、作品のために書き下ろされました。
「アンインストール」とは、今やスマホを持ってると聞き馴染みのある言葉になりましたが、
ソフトウェアなどのプログラミングシステムを「削除する」という意味で、
作中に登場するパイロット達が次々と命を失っていく様子を例えています。
出だしのコーラスが印象的で、一度耳にするとなかなか離れません。

ミスリード
独特なメロディのサビがクセになって、何度も聞きたくなってしまう。
石川さんの凛とした歌声もまた他の曲の雰囲気と違って、とても惹かれます。

美しければそれでいい
アニメ「シムーン」のオープニングテーマ。
PVは「シムーン」の要素ともなっている「少女同士の恋愛」を想起させる内容でしたが、
曲自体も「美しい」とか女性らしいワードが散りばめられています。


GyaOで配信されたWebアニメ「幕末機関説いろはにほてと」の挿入歌。
(ちなみに同作品のオープニングテーマはFJYの「荒野流転」)
珍しく、ピアノの音色を前面に出したバラードナンバーです。
アニメイト限定シングルとして発売され、一般流通ではないのですが、
オリコンチャートへのランクインも果たしたそうです。
涙がはらはら落ちるような儚い旋律で、涙を誘います。

僕の空に季節はずれの雪が降る
私も重ねてきた暗い過去が重くのしかかっていて、
結局その呪縛から抜け出せないんだなって時々思います。
もちろん今までの人生が全て暗いものだけではないのだけど、
その出来事があまりにも大きすぎて。
そういう暗い過去を背負う自分と、全く別の自分と、二つの人生を歩めたらって思う。
やっぱり過去はどうしても消えることはないから。
ならばいっそ違う人になってしまいたいって。

house
植物や動物を育てることは、小さな子にとってとても大きな影響があると思います。
毎日水をあげても枯れてしまったり、思うように育たなかったり。
こうやって失敗を繰り返しながらも、愛情形成に大いに役立つと思うのです。
動物は愛情深く接することで、愛情が芽生えます。
私はこの歳になって猫が増えて、家の中がだいぶ賑やかになりました。
動物は家族。

Little Bird
「ぼくらの」前期エンディングテーマ。
優しいハープの色にのせて歌う、みずみずしい曲です。
100%癒しの曲。

水槽の中のテトラ
まるで水槽の中にいるような気分になれる、今の時期にピッタリの曲。
水族館とか水槽とか見てると、段々吸い込まれるような気分になって、
涼しさを味わうことができるのがたまらない。
だから私は水族館が好きなのです。
水の揺らぎってどうしてあんなに癒されるんでしょうね。

アイルキスユー
アルバムタイトルの「僕はまだ何も知らない」というフレーズは、
この曲の歌詞の中に登場します。
永遠のお別れをした兄弟の曲。
オルガンの音にのせて、教会で聞いてるような雰囲気です。
「星になって、見つけやすいオリオン座の近くにいてくれよ」っていうのが、
心を打たれました。



僕はまだ何も知らない。

僕はまだ何も知らない。



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きらきら

沖縄県国頭村の掘建て小屋を改造して作り上げた「燦々スタジオ」でレコーディングされた、
沖縄への愛が詰まった1枚です。
キャッチコピーは「ようこそ、陽のあたる場所へ」で、
Coccoさんの日常である、沖縄や陽だまり、光などがキーワードになった、
まさにCoccoさんの世界観が詰まっていて、手作り感あふれる仕上がりだと思います。



まさしくアルバムのコンセプトそのもののような曲。
陽射しが燦々と降り注ぐ沖縄の光景が目に浮かびます。
そんな眩い太陽のもとで生まれた曲のタイトルは「サン」と読みますが、
これはもしかして太陽のSUNとかけているのかな?

あしたのこと
すごくかわいい音色で奏でられる童謡のようなんだけど、
歌詞の深さに驚いてしまいました。
今わからなくても大人になればわかること、立ち入らない方がいいこと、
世の中にはそんなことが溢れているけど、知ることの素朴さを教えられました。

In the Garden
プロデューサーの長田進さんとのデュエットのような演奏です。
とても味わいのある声の組み合わせは絶妙で、
屋外でラジオから聞こえてきたら、爽やかな風が吹きそうな曲。

甘い香り 
印象的なサビが頭から離れなくなる。
届かない想いだとか、叶わない願いだとか、思い通りにならないことなんてたくさんある。
だからといって諦めるものでもないな、とつくづく思う。

お菓子と娘
どうやらカバー曲のようです。
オルガンとか大太鼓とかたて笛が使われているので、
何だか小学校で響いてくる音色のような、懐かしいアレンジでした。

An apple a day
全編英詞で、カーペンターズっぽいメロディーの曲だなと思いました。
1日1個のりんごを巡る、ちょっと切ない歌詞。
ママの言いつけを守ってりんごを食べ続けていて、
大切な人をなくした時にもそれしかできなかった。
慣わしなんてそんなものだよね。

秋雨前線
夏が終わると秋雨前線がくる。
そんな雨続きの季節感と、切実な想いが重なる、
疾走感のある曲です。

Baby, after you
「コッキー親衛隊」による賑やかなコーラスで、
とっても楽しい曲になってます。
あまりの勢いに、Coccoさん本人も途中で笑っちゃってるし。
親衛隊の皆さんの熱気がたっぷり伝わってきます。

君がいれば
私一人だと小さな世界が、誰かによって世界観が広がる。
そんな存在がいれば、それはとても重要なもの。

花うた
初期の楽曲を彷彿とさせるような爽快なメロディ。
内容はとてもかわいくて、希望に満ち満ちていて、
とても前向きな笑顔になれる曲です。

Tokyo Happy Girl
大人っぽいジャズアレンジの曲。
東京でも喧騒でゴミゴミしている部分じゃなくて、
おしゃれで洗練された都会のイメージを出してる。
Coccoさんに都会の喧騒は似合わないもんね。

小さな町
私も一人暮らしはしたことあっても、
基本的には生まれ育った町から出たことはなくて、
すごく小さな世界観の中で生きてるんだな、って思うことあります。

雨水色
透き通るようなピアノの音色と、Coccoさんの優しい歌声に癒やされます。
静かな祈りのような曲で、心を落ち着けて聴いていると、
心がスーッとなっていく気がするのです。

ハレヒレホ
Coccoさん流カントリーロック!
踊りだしたくなるような楽しさです。
沖縄の大自然が育んだ郷土愛ですね。

タイムボッカーン!
数々のアーティストが歌っている「タイムマシーン」について。
あれば乗ってみたいものですけど、実現する可能性は無いんですよね…。

10 years
このアルバムが発売された年は、Coccoさんのデビュー10周年だったんです。
この10年間分の想いを、Coccoさんらしく歌で振り返ります。
たまにテレビやラジオに出ては、変わらない素朴さが魅力だと思っていました。
作品をリリースするペースはゆったりだけど、その度にいろんな想いを伝えてくれました。
こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです。

チョッチョイ子守唄
Coccoさんが幼少期に母親から子守唄として伝え聞いた形態通りに歌唱・演奏したもので、
原曲の大部分を省略した構成になっているそうです。
当然原曲は沖縄に伝わる子守唄で、沖縄の言葉で歌われています。
幼少時、こんな風にお母さまと口ずさんだんだろうなぁ。

Never ending journey
10年は大きな節目ですが、まだまだ終わりじゃない。
一時期、マイクを置いた時はあったのですが、こうして彼女はまた戻ってきてくれました。
この曲を聞く限り、まだまだこの先も歌声を届けてくれそうなので、これからも楽しみです。



きらきら(初回限定盤)

きらきら(初回限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Viictor Entertainment,Inc.(V)(M)
  • 発売日: 2007/07/25
  • メディア: CD


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ホタルノヒカリ 9

前巻のラストで、最大限干物な姿をマコトに見られてしまった蛍。
そして、マコトから完全に拒否され、フラれてしまう…。

そう、この巻は丸ごと「失恋」。
どん底の失恋からどうやって立ち直っていくのか、
蛍を見守りながらも自分も励まされてしまう、そんな1冊なのです。

どんな失恋にも原因があるわけで。
蛍の場合、その干物姿が直接の原因というわけではなかった!
そんな蛍の自然体を、マコトに一度も見せてこなかったこと。
そりゃ誰だって、好きな人の前では、取り繕ってしまうことはある。
だけどマコトが許せなかったのは、その自然体を、他の男には見せていたってこと。
血の繋がった家族ならまだしも、そうでない部長だったもんだから。
しかも、恋愛相談とか、部長が蛍にとって、大きな心の支えになっていたのも知っていたから。
家族以外で、恋人以上に心許せる異性がいれば、否定されるのも無理ない。
軽い気持ちで部長と同居していた蛍は罪深いのです。

そんな自分の罪を自覚した蛍。
住むところも失って、優子のところに転がり込む。
親友ならではの心意気で、失恋したての蛍を休ませることができました。

失恋をふっ切る薬なんて、「時間」しかない。
そんな時、全力で打ち込める仕事があるといいなって思う。
たまたま蛍が任された仕事が「失恋カフェ」。
何度もボツになる度に企画を練り直して、企画が見事通る頃には、
蛍自身も失恋に向き合って、考えることができました。

だけど厄介なのは、蛍とマコトが、仕事上でまだ繋がりがあるってこと。
ある時、何も知らない上司からの指示で、マコトの作品展のパーティーの仕切りを任される!
蛍とマコトの関係は、周囲に知れ渡っていたので、いたたまれない思いをするが…。
対応に困っていたところ、マコトの口から堂々と、
「今は仕事上の良きパートナーです」と宣言される。
その場でまた皆に知れ渡ってミジメな気持ちにはなるんだけど、
スッキリとふっ切るには良いキッカケとなったのでしょう。
恋愛関係は終わったけど、人として否定されたわけではないからね。
その証に、マコトがこれまで蛍をはじめSW社に支えてもらったことを、とても感謝していました。

山田さん曰く、
「フラれてミジメで、ドン底の自分認められたら、
ちゃんと浮上できるってわかったわ」って。
これは実際に山田さんが経験した話。
蛍も今まさにドン底の状態だけど、部長や殿、優華など、
周囲のあたたかい支えのおかげで、どうにかまた日常に戻れそうです。

ところで、住むところを失った蛍はどうするのか?
一時的に優子のところで世話になったものの、ずっとそこにいるわけにいかず、
蛍が見つけたのがなんとウィークリーマンション
しかし、その週極の家賃ですら、金欠で払えなくなる…。
そこへたまたま通りかかった部長ですが、蛍はまた部長に甘えてしまうのか!?

一人暮らしのくせに荷物の多い蛍。これは私も同じ!
私も一人暮らしの家を引き払う時、あまりの荷物の多さに驚きだったな(笑)
干物は家につくので、家の中の荷物はどうしても多くなるんですよ。


さて、今回とっても勉強になった、失恋との向き合い方。
ちょっと受け売りっぽいですが、まとめてみます。

まずは、失恋直後のケア。
①フラれた真の原因は本人もまだ考えたくないもの。
 そこにはふれず、一週間はそっと見守りましょう。
②ふられた彼への後追いは、彼女の傷口を広げるだけ。
 シゲキしないようやんわりと阻止しましょう。
③この時期は当たり障りのないバカ話などがベスト
④失恋したては、なにかと判断力を失っているものです。
 広い心で接してあげて。
⑤物を処分することによって過去の気持ちも整理されます。
 しかしひとりではふん切りがつかないもの。手伝ってあげて。

こんな風に支えてもらえたら、やさぐれた心も癒されますよね。
でもいずれは自分自身でふっ切らないといけない。
そんな時に有効なのは「時間」。
時間はどんな時も平等に流れているので、生活をしなくてはならない。
どん底の自分を認められたら、あとは浮上するしかないのだから。

そう考えると、恋愛以外で日頃打ち込んでるもの、大事にしてるものってすごく大事だなって。
私なんてただでさえ恋愛とは縁遠いので、どういう人生なのかわからなくなっちゃうよ。
だから、やりがいのわからない仕事はもうしたくないなって思います。
それと、こんな私に関わってくれる人たちは、大事にしたいと思う。

失恋観から人生観へと変わってしまいましたが、
私も今、いろいろと思うところあって、何だか考えさせられました。





あらすじを読む


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circus

FictionJunction YUUKAの2枚目のアルバム
ですが、この名義ではこの後、アルバムは発売されていないのです。

circus
表題曲であり、オープニングにふさわしいような、華々しい曲。
サーカスのように軽快に流れるリズムが心地よいです。

aikoi
アンニュイで不思議な感じが漂う曲。
恋愛の迷宮にはまり込んでしまうような、
ぐるぐると不思議な感覚がまとわりつきます。

Silly-Go-Round
アニメ「.hack//Roots」のオープニングテーマ。
「.hack」シリーズはこれまでも携わってきていたのでおなじみです。
この曲も.hackの世界観にピッタリで、
リアルとバーチャルの間を、見境なく行ったり来たりするような、
そんな感じが表れています。
歌詞に出てくる「リセットボタン」なんて、ゲームを意識したワードですよね。

blessing
そのものスバリ、幸せになれる曲です。
歌詞もそうなんですが、YUUKAさんの幸せに溢れる歌声がまた、
祝福されてるような気分になります。

荒野流転
荒野の荒々しい感じなのですが、どこか和風の雰囲気も混ざっていて、
荒野を駆ける侍のイメージです。
潔く、凛とした勇ましさを感じます。

よろこび
3拍子でよろこびいっぱいの曲。
サビで階段をのぼるように高音になっていくところが好きです。

光る砂漠
広大な砂漠のように、雄大な曲で、
YUUKAさんの伸びのある高音が更なる広がりを感じさせる。
未来なんて広大な砂漠のように見えないもので、
こんな風にどっしり構えながら歩んでいけたらよいと思えたのでした。

romanesque
ラテンのリズムの情熱的な曲で、なかなか斬新です。
主題歌となったアニメの雰囲気に沿ったものでしょう。
歌い方もいつもの柔らかい感じとは違い、ちょっと凛々しく熱っぽい感じ。
本当に表現力が幅広いなぁと思います。

ピアノ
文字通りピアノにのせて歌っています。
厳密に言えば、ピアノの演奏に、チェロとボーカルが乗っている。
ピアノありきの曲で、ピアノの主旋律がそのままサビのメロディになって歌っています。
アコースティックライブで映えそうですね。

六月は君の永遠
こちらは本当にピアノ1本で歌い上げていて、
ピアノは梶浦さんが演奏しています。
囁くように静かな歌声がまた癒されます。
6月といえば梅雨でジメジメしたイメージもありますが、
ジューンブライドもあり、永遠を連想させやすい季節でもありますね。

焔の扉
機動戦士ガンダムSEED DESTINYの挿入歌で、
作品中にこの曲が流れると、鳥肌が立ちました。
決意だとか宿命だとか、作品のテーマとなる部分とリンクしていて、
作品を盛り上げる要素を担っていました。

angel gate
YUUKAさん主演の同名のミュージカルのテーマソングでした。
さすがミュージカル出身だけあって、素晴らしい歌唱力です。
本来のYUUKAさんの力を知った気がしました。
舞台でもこれだけ伸び伸びと歌えたら気持ちいいだろうな。



circus

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PLAY

アルバムのコンセプトは「遊び好きな大人の街」。
その街とは、先行シングルの「FUNKY TOWN」からインスパイアされたそうです。
そんなコンセプトに沿った架空の街に合う人物たちを登場させたいということから、
ジャケットではコスプレに初挑戦!
攻撃的なイメージにしたいという自身のアイディアから、
ムチを持ったポリスに扮しています。
R&BやHip-Hopを軸に独自のスタイルで自由に遊んだ、
安室ちゃんのニュー・スタイルを感じ取れるアルバムです。
個人的には、アメリカのドラマやアメコミの世界観が近いかな、なんて思います。

HIDE & SEEK
このアルバムのリード曲であり、コンセプトを象徴する曲です。
今回はこんな感じのスタイルで攻めていくからよろしく!というような、挑発すら伺えます。
驚かされながらも目が離せなくなって、ついていっちゃうんですよね。
PVではジャケットと同様にコスプレをし、ムチを駆使しながら踊る姿がカッコイイ!

FULL MOON
満月の夜の妖しさ漂う1曲。
途中で狼の遠吠えも聞こえてきます。
大人の夜の胸騒ぎがファンタジックに表現されています。

CAN'T SLEEP, CAN'T EAT, I'M SICK
恋患いで眠ることも食べることもできないという、
私とは真逆の少女像を歌った曲。
安室ちゃんが当時はまっていた少女漫画の影響で、
高校生の恋愛の世界観が歌詞に出ているそうです。
そのためか、PVでは安室ちゃんが制服っぽい衣裳で登場します。

初夏向けのファンキーで踊れるキラキラ・ポップ・チューンということで、
キレッキレのダンスがすごい!
振り付けは、安室ちゃんが以前から憧れているジャネット・ジャクソンなども担当した振付師、
シャーネット・ハードが担当。
その激しいダンスは、PVでとくとご覧いただけます。

IT'S ALL ABOUT YOU
これだけ振り回されて、わがままもご機嫌取りも尻拭いももうたくさん。
こんなに自己中な相手にバカらしくなるっていう、冷めた態度が私とシンクロする。
最近思うのですが、結局私も自己中なんだなってことです。

FUNKY TOWN
実質、先行シングルで、このアルバムのコンセプトの主軸になっている曲。
明るくポップでリッチで大人でお洒落な、安室ちゃんのジャンルの世界観を決定的にしています。
久しぶりに安室ちゃんがCM出演した、リプトンリモーネのCMソングです。
そのCMの演出内容でもあるキラキラ感がPVのテーマにもなっていて、
ゴールドのミラーボールの上で踊ったり、まばゆいダンスシーンは圧巻です。

STEP WITH IT
とてもセクシーなシーンをお洒落に歌う、ラテンなノリの曲。
あからさまではなく、さりげないラテンの度合いが、
熱すぎず、斬新だなと思うのです。

HELLO
電話に出た時の「HELLO」で、電話がモチーフになっています。
黒電話のリンリン鳴る音がお洒落に効果的に使われているのが印象的。
私も普段、電話にほとんど出ないので、
文字通りメロディーコールにしたらちょうどいいかな、なんて思ったり。
PVでも携帯がたくさん浮かんでます。この時はまだガラケーだったね。
ピンクでキラキラのデコがしてあって、安室ちゃんらしい。

SHOULD I LOVE HIM?
住む世界が、大事なものが、生き方が違いすぎたら、結構致命的だと思う。
全部が完璧に合う人間なんていないんだから、どこかで折れないといけないとは思うけど、
どこで妥協するか?ってところですよね。
そこが譲れたら一人ではいないと思う。

TOP SECRET
アメリカのドラマ「プリズン・ブレイク」のシーズン2日本版テーマソングとしてオンエアされてました。
この頃、24をはじめ、海外ドラマが流行ってましたよね。
秘密ということで、声を潜めて歌うところがとてもセクシーです。

VIOLET SAUCE
安室ちゃん側がイメージソングを歌いたいと逆オファーしてコラボが実現した、
映画「シン・シティ」の日本版イメージソング。
映画を見て気に入った安室ちゃんがイメージから浮かんだインスピレーションを基に、書き下ろされました。
ダークな世界観とロックが融合して、日本人離れしたカッコよさです。

BABY DON'T CRY 
この頃はダンス映えしたり、音として楽しめる曲が増えてきたので、
あまり歌える曲が少なかったのですが、この曲は唯一、ボーカル重視な曲。
切なくも輝いた「幸せな気持ちになれる」感動的なミディアム・ポップナンバーということで、
是非とも気持ちよく歌いたいところなんですけど、
歌ってみたらわかる通り、結構スタミナ使うんです。
安室ちゃんは踊ってなくても歌唱力のすごさに気付かされる。
曲自体はすごく前向きで励まされる応援歌で、人前でも歌えたらいいなって感じなんですけどね。

PVのコンセプトは「前へ歩き続ける人への応援歌」ということで、
安室ちゃんがひたすら歩き続けます。
代々木だとか見覚えのある街並みを歩いて行くんですけど、
安室ちゃんが颯爽と歩いてると、日本じゃないように思える。

PINK KEY
こちらもリプトンのミルクティーのCMソングになりまして、キラキラ感が継続しています。
新しい世界の扉を開ける勇気を与えてくれる応援歌。
その鍵となるのがこの曲です。
叶うわけないって諦めてたこといっぱいあります。
今すぐ始めればいいのに、なんだかんだグズグズしてしまって…。
余計なこと考えてたらせっかくのチャンスも逃がしちゃいますよね。
無理でもちょっとずつ試してみるのも悪くないんじゃないかって、最近また自分の夢にぶつかり始めてます。
明日世界が終わっても後悔しないように。
さあ私も後は鍵穴にこのキーを差すだけです!!


DVDの方には、前述したPV5曲と、スペシャルムービーとして、
The World of GOLDEN EGGSとのコラボムービーが収録されています。
流行ったよねぇ、GOLDEN EGGS。私もドハマりりました。
本編でもおなじみ「ナターリアの部屋」のコーナーで、
「GUSHIケンバンド」という謎のバンドがゲストとして登場するのですが、
そのメンバーの一人「安邑」の声を、安室ちゃんが担当しています。
安室ちゃんの声優初挑戦!
本編にも劣らないシュールさはさすがです!!



PLAY(DVD付)

PLAY(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: AVEX GROUP HOLDINGS.(ADI)(M)
  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: CD


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Opus

この作品からシングルは発売されず、ミニアルバムが発売されるようになりました。
構成としては、新曲3曲に加えて、既存曲のバラードバージョン。
それからボーナストラックとして、新曲のミュージックボックスによる
インストゥルメンタルバージョンなります。

それでは、まず新曲のレビューから。

Opus
ルルティアの楽曲には、ネガティブな感情で心の奥底まで沈むものもあれば、
晴れやかで幸せいっぱいな曲もあり、極端な分化をするのですが、
この曲は明らかに前者の方。
歌詞の1語1語が心の底をえぐってくるのです。
すごくドロドロした感情なんだけど、ルルティアの歌詞で表現すると、綺麗さすら感じる。
だから聞いていると何だか心のデトックスになるような気がするんでしょうね。

流光
こちらもハッピーな曲ではないですが、とても切実さや儚さが表現された曲。
ミディアムテンポでたたみかけるようなサビが、焦燥感を加速させます。
この主人公の少年には、無事に想いを届けることができたらいいな、と
切に願ってしまいます。

もう1曲の新曲、「星と羽」は歌詞が掲載されておらず、
いずれ発売されるアルバムにも収録されるので、その時にまた書かせていただきます。


そして、既存曲のバラードバージョンについて。
今回収録されたのは、「水景色 星模様」「愛し子よ」「アラベスク」。
本人曰く、ルルティアの曲はどの曲もバラードにできるらしく、
かねてよりバラードアルバムを作りたいと言っていたのが形になりました。
「水景色 星模様」と「アラベスク」は、シンプルでアコースティックなアレンジになったので、
もともと幸せいっぱいの暖かい曲でしたが、優しさが増しました。
「アラベスク」なんてピアノアレンジで、弾き語りしたら素敵だな。
激変したのは「愛し子よ」。
この曲はデビュー曲で、その衝動的な内容からかなり衝撃を受けた曲でしたが、
こういうバラードバージョンになって、今度は儚さがプラスされました。


そしてミュージックボックスについて。
いわゆるオルゴールの音色によるインストです。
ルルティアの曲は、どの曲がオルゴールになってもいいな、という感じ。
単にミュージックボックスで演奏しているというだけでなく、
「Opus」では水滴が反響し、「流音」では滝のように雨が降るという、
もともとの曲が持つ雰囲気を維持したアレンジになっているのも素晴らしいです。



Opus

Opus



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グラスホッパー

伊坂さん初のハードボイルド小説とも言えるこの作品は、
物騒な人たちがたくさん登場します。
これまでの作品にも完全なる悪人が登場しては退治してきたのですが、
今回はその悪党たちの数がハンパない。
それもそのはず、殺し屋たちの世界を描いたものだからです。

鈴木という元教師で裏社会とは全く縁のなかった者が、
この業界に足を踏み入れるきっかけとなったのは、亡き妻の復讐を果たすため。
鈴木の妻は二年前、暴走する車に轢かれて死んだ。
その暴走車を運転していたのが、寺原の息子。
寺原とは「フロイライン(ドイツ語で令嬢の意味)」という会社の社長で、
この会社は非合法的なことに手を染めている。
寺原の息子は社員からも馬鹿息子と言われるほどどうしようもなく、
遊び半分で車を暴走させるなんてザラだった。
鈴木の妻はその犠牲になってしまったわけだが、
あろうことか鈴木は復讐を果たすために、この会社に入社してしまうのである。

契約社員として採用された鈴木が一か月の間にやらされたことといえば、
アーケード通りで女性を勧誘することだった。
関心を示す者がいれば喫茶店へ連れ込み、化粧品や健康食品の説明をする。
それはもちろん非合法的な品だった。

通行人に声をかけるのはいわば試用期間で、その教育係となっていたのが比与子という社員。
その日は次の段階に進むということで、鈴木に更なるむごいことを試させようとしていた。
というのも比与子は何となく気づいていた。鈴木の魂胆に。
教師だなんてまっとうな仕事をしていた人間が、突然こんな裏社会の仕事に就くはずがない。
何か裏があるのではないか?
もっと言えば、妻が寺原の息子のせいで死んで、復讐したいのではないか?
馬鹿息子があちこちで迷惑をかけてるのはしょっちゅうで、
鈴木のように復讐を企んで入社してくる人は幾人もいた。
だけど、馬鹿息子は罰せられることがない。
父親や政治家にえこ贔屓されているからだという。

そんな馬鹿息子に会える機会が突然訪れる。
鈴木の試用期間の仕上げに、寺原息子が立ち会うというのだ。
しかし、交差点から向かってくる時、寺原息子が鈴木の目の前で車に轢かれた!
現場を目撃していた比与子は、何者かに押されたせいだという。
「押し屋」という専門家がいると言うのだ。
それらしき人物が現場から遠ざかっていくので、鈴木に追うように命じた。

「押し屋」だけじゃなく、業界にはいろんな専門家がいるそうです。
例えば、ナイフ使いだとか、毒殺の専門家だとか。
変わったところで「自殺屋」なんてのもいる。
本当に人殺しの業界なんてあったらたまったもんじゃないけど。

「自殺屋」として知られるのが鯨。
彼と対峙した時、何か威圧的な力によって自殺させられる。
この力について鯨本人もよくわかっていないのですが、
鯨いわく「人は誰でも、死にたがっている」
これって人間の「死の本能」だと思うんです。
人は遅かれ早かれいずれ死にゆく。
タイミングや死因はそれぞれですが、死に向かって生きているのには違いない。
ただ、同じ死というゴールに向かって、
死に近づいていくか、それとも死にゆく運命に抗っていくか。
そのちょっとした切替スイッチのようなものがあって、
鯨の力は死に近づいていくようなキッカケを与えるものじゃないかと思います。
自ら死を選ぶ動物は、人間だけですからね。

そんな鯨が仕事を依頼されるのは例えば政治家など。
汚職事件の尻拭いに、秘書に自殺させる。
こうして他人の罪を被って自殺させられた者が33人。
鯨は今や、その亡霊につきまとわれていた。
それはきっと鯨の中の罪悪感に違いない。
過去を清算して、足を洗うべきだ。

ナイフを使った殺人を得意とするのが蝉。
岩西という男から仕事を斡旋されて実行する。
依頼された仕事をするが、殺す相手の情報は何も知らない。
ただ言われた通りにやればいいだけ。
しかしその様子はまるで操り人形みたいではないか。

これらの復讐や苦悩が、悪の権化のような寺原の息子を殺したとされる押し屋のもとに集まる、
そんなお話です。
構成としては、鈴木・鯨・蝉のパートがかわるがわる展開されて、
最終的には一つの結末になるという、スッキリした読了感が味わえるもの。
ただ内容が内容だけに、残酷な描写が多いので、苦手な人はいるかもしれません。
殺人のシーンなど、あえて冷酷な文体で書かれているのは、
殺し屋たちのリアルな視点なのでしょう。

伊坂作品では、実際の映画や音楽や小説が絡んでくるのも特徴で、
私もそれが好きだったりします。
今作で言うなら鯨が愛読している文庫本がドストエフスキーの「罪と罰」。
実際に作品中で題名が名言されてるわけではないのですが、
「逆さに読むと『唾と蜜』になる」と言う台詞でわかります。
こういうのをきっかけに読んでみようって思ったりするんですよね。

一方、劇中でバンバン引用されている作品もあります。
蝉が自分の置かれている状況に気付かされた映画。
ガブリエル・カッソ監督の「抑圧」。
仕事をした殺人現場でたまたまテレビで見た映画となっています。
そして、岩西が歌詞を引用しまくるミュージシャンのジャック・クリスピン。
これだけ引用されていながら、架空なんだそうです。
てっきり実在するものだと思ってしまったよ。

数々のジャック・クリスピンの語録の中でも、この言葉はグッときました。
「死んでいるみたいに生きていたくない」
鯨の話をした時にも少し書きましたが、動物は死に向かって生きていくのです。
だとしたら、行きつく先が決まっているなら、少しでも生き生きと生きていたい。
命を奪う殺し屋たちも、それは同じなのかなと思います。

象徴的なのは、蝉がしじみの砂抜きをするシーン。
水面に浮かんでくる泡は、しじみの呼吸。いわば生命のしるしです。
私もあさりやしじみの砂抜きをすると、つい見つめてしまいます。
その後、食べちゃうんですけどね。
「殺して食って生きている」という当たり前のことを自覚すればいいのに。
あまり神経質になりすぎると何も食べられなくなってしまいますが、
確か「いただきます」という言葉にはそういう意味が込められているのではなかったか。
こうして大事な生命をいただいて生きているのだから、一生懸命生きないといけない。

鯨が過去を清算するきっかけを与えたのが、ホームレスの田中。
田中?と聞いてピンと来る方も多いかもしれませんが、
これまでの作品でも、状況を変えながらも登場してきた「田中」です。
お約束の足が悪く、ぶつぶつ喋る。
その田中が鯨に言うわけです。
過去を清算するには、「対決ですよ」と。
その対決とは、鯨が十年前にやり残した仕事で、先を越された押し屋との対決を意味していた。

こういう文字通りの対決だけじゃなく、
生きていくってことは、その時々の「対決」なんじゃないかなって思うのです。
鈴木の亡き妻は、バイキングで一品ずつ向き合って、食べれるかどうかの対決をしていた。
これはさすがに極端だけれども、一生懸命生きるってそういうことなんじゃないかと思う。

田中といえば、デビュー作の「オーデュボンの祈り」から登場していますが、
そのオーデュボンでのお話がそのまま出てくるのです。
それは未来は神様のレシピで決まるということ。
ようするに、先のことは自分たちの範疇の外で、すでに決まっているということです。
これは喋る案山子の優午の言葉なのですが、「オーデュボン」でのお話は、
田中が読んだ本に出てくるエピソードということになっています。
もはやオーデュボン自体が劇中小説だったのか、現実なのかわからない。
もしかしたら今回の田中は、オーデュボンに登場した田中そのものなのかな!?

オーデュボンの優午はは、人々より高い位置から全体を俯瞰して見ているような印象がありました。
今作でその立場を担っている人がいるなら、押し屋の槿(あさがお)。
職業柄か常に冷静で、何事にも動じない。
自分のことを探りにきた、挙動不審な鈴木に対しても、どっしりと構えている。
そんな槿の語ったことが、今作の題名になっているのです。
それがグラスホッパー=バッタの話。

トノサマバッタは、密集したところで育つと「群衆相」と呼ばれるタイプになる。
そいつらは黒くて翅も長く、凶暴だ。
理屈としては、仲間がたくさんいる場所で生きていると、餌が足りなくなるから、
別の場所へ行けるように飛翔力が高くなるってことらしい。
バッタに限らず、どんな動物でも密集して暮らしていけば、種類が変わっていく。
槿いわく、人間も同じではないかと。
確かに通勤ラッシュなんて、不毛でしかないと思う。
だから私は普通の仕事はできないし、ラッシュなんて大嫌い。

この作品、結構「虫」がキーワードになっているかと思います。
冒頭から鈴木は昆虫のこをを考えていたのです。
学生の頃に聞いた大学教授の話では、これだけ個体と個体が接近して暮らしている人間は、
哺乳類よりも虫に近いんじゃないかと。
これが全ての伏線ですよね。
他にも、槿の次男の孝次郎が昆虫シールを集めていたり、
田中がかぶってるキャップに虫眼鏡のイラストが描かれていたり、
「昆虫」がらみのキーワードが出てくると敏感になってしまいます。
スズメバチなんていう毒殺専門の殺し屋もいるしね。

他の作品とのつながりといえば、こんなオマージュ的なものがありました。
蝉が途中で、チンピラのことを、土佐犬と柴犬にたとえているシーン。
これは陽気なギャングで、人を犬にたとえてたのと一緒ですね!

ところで、伊坂作品で描かれる家族像が好きです。
今作で言うと槿の家族かな。
槿の家族は、妻のすみれと、健太郎・孝次郎の2人の息子の4人家族という構成。
すごく温かくて、押し屋なんて物騒な世界に生きる人の家族とは思えない。
そんな家族も色々あるんですけどね。
家族にもいろいろな事情やかたちがあって、
私自身が不完全な家族構成だったので、家族像に憧れがあったり、
家族の一部が欠けても不幸なんかじゃない!って思いたいからでしょうね。

今回も作品を通して、いろいろ考えさせられたり、勇気をもらったりしました。
なんだかんだ言って、鈴木は頑張ったよ。結構頑張ったと思うよ。
それに比べたら私なんてまだまだ全然頑張ってない!
鈴木の妻の言う通り、「やるしかないじゃない」をモットーに、
やれることはやってみようと思う。



グラスホッパー (角川文庫)

グラスホッパー (角川文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2007/06/23
  • メディア: 文庫


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新世紀エヴァンゲリオン 11

アニメでも有名な、カヲルとの決着をつける巻です。
アニメと違うのは、カヲルの登場する長さ。
アニメではたった1話しか登場しなかったカヲルですが、
コミックでは結構なボリュームを割かれています。

また、シンジとカヲルの関係性も全然違う。
アニメではカヲルに対してベタベタと依存的な反応を示したシンジでしたが、
コミックでははっきりと不信感を抱いて口にする。
まぁ、これが普通の子の反応だと思うけどね。

そんなシンジを試すかのように、カヲルはミッションを遂行する。
カヲルは人の形をした使徒だったのです。
これはもうネタバレというか、あまりに有名な話なので、もういいですね。
ちなみにアニメのサブタイトルにもなり、コミックのサブタイトルの中にも使われた
「最後のシ者」という言葉には、いろんな意味が含まれていると言われています。
「シ者」は「使者」だったり「死者」だったり。
あと、2文字の自体をよく見てくっつけると、「渚」という一文字になります。

そうしてゼーレが直接送り込んできた使徒は、ターミナルドグマへとたどり着く。
そこに幽閉されているリリスとカヲルが接触すれば、全ての生命が滅び、
サードインパクトが起こる。
それを阻止するために向かったのは、シンジの乗る初号機だった。
いくら使徒とはいえ、カヲルのことを好ましく思ってないとはいえ、
人の形をしたモノを手にかけたくない。
かといって、サードインパクトを起こさせるわけにもいかない。
シンジにとっては辛い選択です。
というか、こんな大変なことをたった14歳の少年に選ばせるなんて!

だけどカヲルは、シンジに自分を殺してもらいたいと願う。
自分の意思で自らの死の形を選べることだけが、
カヲルに唯一残された絶対的な自由であったから。
そしてかの有名な、初号機がカヲルをしめ殺すシーンへとつながる。
コミックでは、優しく包み込むようにカヲルをしめ殺す。
その感触を手のひらに残し、忘れられないように。

こんな思いを抱えて、シンジはこれからどうやって生きていくのか?
ここまでして守った未来に意味はあるのか?

カヲル曰く、サードインパクトが起これば、人はただ滅びるのではなく、
新しい形で生まれ変わる。
ひとつに結合して単体の生命として。
そうなれば、戦いや争い、人を失う苦しみや悲しみもない。

そして、大人たちは何を企てているのか?
その真相にミサトが迫る。
物語は、旧劇場版の展開へと続いていきます。






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ガーネット オペラ

戦国武将の花形と言ったら、織田信長!!
その信長を演じさせたら、この人の右に出る者はいないでしょう!
と個人的に思っているのが、西田大輔さん。
劇団を主宰しているだけあり、染み出るオーラやカリスマ性が凄い!
まさに根っからの殿です。
そんな西田さんが描く信長の物語は、戦国のオールスター勢ぞろいの華やかなものになりました。

柴田勝家・木下藤吉郎・前田利家・徳川家康…
上杉謙信・武田勝頼・真田幸村・長宗我部元親…
聞いたことのある名前ばかりですが、それぞれの性格についてまではわからない。
それもそのはず、そんなことどの歴史資料にも書いてないのです。
だから想像するのは自由。それが歴史モノの醍醐味だと思うのです。

織田軍配下として登場するのは、勝家・藤吉郎・利家・家康。
藤吉郎は後の羽柴秀吉だし、家康は言わずもがなの有名ドコロが並ぶ中、
柴田勝家は自分の名があまり知られてないことを気にしていました。
信長が生まれた時からずっとそばにつき従っていた家臣なんですけどね。
前田利家も大河ドラマになったおかげで有名になり、
そんなことをくよくよ悩んだり、必死になったりする、
なかなか憎めない個性的なキャラクターで描かれています。
作家や演者が妄想しやすいのって、こういうところですよね。
いつかそのうち、勝家が主役の大河ドラマが放送されたりして。

あと、織田の家臣として忘れてはいけないのが明智光秀。
この人のことは後ほど語ります。

織田に対抗する大名として、越後の謙信に甲斐の勝頼、四国の長宗我部。
彼らを一同に集めて、信長はゲームを始めるのです。
彼らの本気を試すために、彼らの宝をかけて。
武将たちは困惑し、ゲームはなかなか進まないのですが、
徐々に自分たちの大事なもの=宝は何か、それを守るための覚悟はいかほどのものか、
それらがわかってくるのです。
また、それと同時に信長の真意もまた…。

信長が人を惹き付けるのは、その散り際だと思うのです。
あれだけの威厳を持った武将が、何故あっさりと命を落としてしまったのか。
信長の生涯を語る上で欠かせない「本能寺の変」。
ここには西田さんの想像と、西田さん自身とも重なるような後輩へのメッセージが託されている、
そんな気がしたのです。

歴史上、「本能寺の変」を起こした謀叛人とされている明智光秀。
この人はひたすら、石山本願寺の降伏を試みていました。
何度か足を運んでいるうちに、そこに住む熙子と心を通わせるようになる。
本願寺に咲くざくろに惹かれた二人。
その描写がとてもロマンチックだなぁと思いました。

信長を取り巻く女性たちと言えば、妻のお濃と妹のお市ですが、
この二人についても後ほど語ります。

ところで、この奇妙なゲームを持ちかけたのはルイス・フロイスという宣教師。
信長自身はキリシタン大名ではなかったかと思いますが、
その出で立ちといい、南蛮の影響は大いに受けていたかと思われます。
こうして南蛮の影響もありつつ、変わっていくべき時代だったんだと思います。
室町幕府最後の将軍・足利義昭が情けなく描かれてしまうのは、
そんな勢いのある戦国の猛者どもに圧されてしまったからなのでは!?
なんて、想像するとキリがなく、面白いですね。


さて、この戯曲にはもう一遍、「帰蝶」という作品が収められています。
これは本編よりも前、お濃が帰蝶という名で呼ばれていて、
信長の妻になる少し前からの話。

お濃もとい帰蝶は、「マムシ」と呼ばれた美濃の大名の斉藤道三の娘。
信長のもとに嫁ぐことになったのは、もちろん政略結婚にほかなりません。

この時代、武家の女が家の為に嫁がされるなんて当たり前のこと。
信長の妹・お市もまた、浅井長政に嫁ぐことになっていました。
二人とも、女の意思などお構いなしに勝手に決めてしまう男たちに、辟易していました。
特に帰蝶は激しい気性の故、なんと信長のもとに直接断りに行くのです!
ところが、信長が帰蝶をもらうのは、あながち政略結婚の為だけでもないようで…。

ストレートではないですが、ここでも信長の愛情表現が描かれます。
二人の距離を近づけるキッカケとなるのが、やっぱりざくろ。
どうしても石山本願寺を手に入れたかったのは、見事なざくろをプレゼントしたかった、
そんな単純な理由だけだったのかもしれないですね。
やっぱりロマンチストだなぁ。

上演時期が1月だったので、新年の挨拶など、お正月仕様の演出があります。
ここはもちろん時期に合わせて変えていただいていいと思うんですけどね。
その中でお正月らしくガチで羽根つき勝負をするところがありまして、
負けたら顔に墨で落書きされます。
こういう遊びでももちろん本気です!






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